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2017.05.06 Saturday

MY TATTOO TOUR 其の六 「ボルドーのアート編」

「ボルドーのアート編」

 

Crewerのストリートアート

自分自身、仕事や活動に対して、特にアート、アーティストを自覚していることはあまり無い。

日本での刺青師で在るゆえなのか、とにかく自分の作品が表現あることにも自覚は薄い。

 

確かにアート=芸術という意訳であれば確かに日本の刺青、タトゥーには実感は遠のいていく。

たかが言葉のハナシなんだが、この旅ではそんな言葉が重要な場面が多々あったのだ。

 

自分も、「ワシの刺青は所詮チンピラ仕事の一環でっせ。」ってニュアンスは嫌いでは無いのだが、

「ワシの刺青はそんなアートみたいなチャラいモンやおまへん。伝統刺青やさかいに。」

つって、アート性を蔑む風潮もどうかって思う。

そういったものは現代美術、モダンアートの分野だと認識しやすいのだが、

表現≠伝統文化とか、再現≠アートとかって居直って線引きするのも、

元来の目的ではなかったはずだし、定義付けられても無いはず。

 

「守破離」って言葉があるが、守り、破り、離れると段階を経て精進を重ねていく。

「アート」が「守破離」でいう「離」での次元でしか存在できないのであれば、

一見、アート性は認めているものの、最終的に求め到達するもので、今は精進ってのは

目の前の高尚さに対峙出来ず怯んでいる事に陥りやすいように聞こえていた。

そして、そんなヒネたマッチョイズムな意見にも違和感を感じていた。

 

自分は適当でデタラメな野郎なんだが、

製作過程でのモチベーション、テンション、またそれに携わる経緯などがとても大事で、

例えば下絵を描いたりするとき、刺青の施術過程、またそれについて考えている時間などに、

つまりは製作過程にアート性なるものを実感していた、って事が正直多々ある。

 

そして発表(表現)、第三者のリアクションってのは二の次に思う事もあった。

 

 今回の旅で経験した事、刺青や個展での出来事、他彫師やアーティストとの交流で感じたのは、

絵の意味知らずとも、まず形状にリアクションがあり、色、質感にリアクションがある。

そして受け取り側は全く伝統、絵に媚びずに様式美を感じ取っている。

そしてスタイルとして解釈せずに、まずそこに「個」を求めてくる。

自分自身、勝手に感動してしまっているハナシなんだが、(まあ面倒くさい事を書いているのだが、)

「アートであるか否か」とかって事ってか「アートって何」って事を今更ながら

「どうでもええわ」ってしたくなくなったのだ。

 

ボルドーのストリートアート

 

休業日にマチューにボルドー郊外のDARWINというところに連れて行って貰った。

ダーウィンは、なんというかストリートアートの複合施設みたいなところだろうか。

かつては軍用私設だったらしく、かなり広い敷地だった。

ダーウィンが設立されるまでの経緯を聞いたのだが、とても愉快なものだった。

中にはいくつものスケートパークがあって、当日はスケーターの大会みたいだった。

スケーターも小学生から高齢者まで、コンテストの参加者もかなり多い。

そして数々のグラフィティアートがあり、当日もグラフィティーライターのライブペインティングがあった。

巨大なグラフィティー、とても迫力があるし楽しそうだ。

その建物の中にはアパレル、カフェ、リサイクルショップなど様々。

なんと、タトゥースタジオまで!

ダーウィン内のTETRODON TATTOOはコンテナを利用したスタジオだ。

もちろん衛生管理は万全だった。めっちゃオシャレや。

ボルドーのストリートアート

ボルドーの建築物はさすが世界遺産だけあって、歴史ある石造りは雰囲気がものすごくある。

そんな由緒ある街にもグラフィティーアーティストが沢山いる。


無許可のグラフィティーアートはフランスでもイリーガルである。
加えて、街がユネスコの世界遺産だけあって、
アートが街を破壊するように誤解されてしまってはいかがなものか、と思われるのだろうが、
そんな古代都市でもカルチャーは進行形である。


ステッカーアート
そんなボルドーのグラフィティーアートは「ステッカーアート」が特に多かった。
スプレーで壁に直接描かず、クラフト紙などで描かれた絵を貼るグラフィティーアートだった。
なるほど、石灰の壁は傷まないし剥がしても、なんと糊の跡が残らない。
さらに絵は、モチーフが優しかったり、ぷぷってなる絵が多いのが特徴的。
気に入られた絵は剥がされてコレクションする人もいるのだとか。
無理矢理正当化する訳ではないが、可愛げがあるように思った。


WHERE IS COSTA(コスタ)?
ボルドーの街では特に目につくステッカーアートが「CREWER」「COSTA」だ。
滞在中は朝早くからスタジオの開店まで街を数時間探索してたのだが、本当によく見かけていた。
「CREWER」が誰なのか、ってのは言わずと知れたことだが、「COSTA」の絵は特に多かった。
怪しげな裏路地にファンシーなタッチの絵が貼られていて、レトロな街にマッチしている。
さらにコスタはタトゥーアーティストでもある。今度ボルドーに訪れた際は是非コスタに会いたい。

実際にやってみた。
なんと「CREWER」氏と某所にてストリートアートに挑戦してみた。
今回はCREWER氏とコラボレーションする。まずは、クラフト紙で即興で絵を描きあう。
通行人をちょっと笑かせたいとか、大阪ミーツボルドーとか、
そんなイメージで一時間程度で十数点描きあげる。スピードは肝心。


そして街に出て貼る。
壁に合わせたカラーリングだ。めっちゃ馴染んでる。
途中、ポリスにライトで照らされる。しかしステッカーアートは見逃してくれた。
さすがCREWER氏、ポリスが来ても全く動揺しない。ポリスも素通りだ。
「これがスプレーアートだと捕まってるけど。」って言ってた。
びっくり。
街のあちこちに。貼るのもスピードが肝心だ。

そして朝見にいく。
そして朝早く写真を撮りに行った。いい感じ
そこから数日、人通りの多いストリートから徐々に剥がされてた。
とても貴重な体験だった。
また今回の旅では色んな人に数々のアートワークを頂いた。

 

KUB (クビ)氏

クビ氏はメキシコ?から来たアーティストで色んな国でデザイン、イラストレーター、
ストリートアート等での活動をしているらしい。
とても可愛らしくて、どっか溶けているのが特徴。
今回お世話になったL'homme Invisibleの看板も彼が手がけた。
デザインやストリートアートで世界を廻るっていうのはどんな感じなのだろうか。
各国各地でのアーティスト同士での交流はきっと楽しいだろう。
KUB&CREWER&YONARTE&BIRUSHANAH
皆で描いてみた。そして彼は今はメキシコに戻ったみたいだ。
是非また会いたいな。

 

ボルドーのモダンアート

BETASOM Base sous-marine

ボルドーに滞在中はマチューに美術館によく連れて行ってもらった。

さすがフランス、芸術の国だけあって、美術館が多い

実は自分は近代美術、現代美術の分野には疎く、抽象画なんか理解できた例がない。

今まで、まど・みちおの抽象画に感動した事があるが、今まで感銘を受けたのはそれくらいだった。

 

ただ、さすが欧米ではアブストラクト、前衛的なヤツをタトゥーにて実践してたりする現状だ。

見る分にはすごい、って思えるのも沢山あるが、

それらには呪術的意味やメッセージなどを含ませているものが多いと思う。

そして、錯覚効果やサブリミナル的なものを目的としているものもあるとは思う。

でも、紋様として、ただ純粋に装飾としてってシンプルな解釈が許されるのであれば面白いものが多い。

 

ボルドーで通った美術館はほとんどがモダンアートの展示や個展だった。盛んなんだろう。

Base sous-marine の内部

Base sous-marine は第二次世界大戦中のボルドーの旧潜水艦基地の跡地であり、

現在はモダンアートの展示や音楽コンサートなどで使用されてたりするらしい。

かなり広い敷地で、空間、音響効果、視覚効果を利用した展示が行われていた。

写真撮影可能だったが、それに気づいたのはかなり終わりのほう。

 

CAPC現代美術館

ボルドー市街にある現代美術館。

ボルドーらしく歴史的建築物を美術館に改造している。

ここもモダンアートの美術館らしく、空間美術や音響、照明などを利用した展示が多く、

とにかく、アートって感じだった。写真は無い。

やはり現代美術は自分には難解だったが、スケールのでかさにはビックリした。

空虚な感触、サブリミナル、快楽、インパクトなど、やはりスケールはでかい。

どれも計算と情熱が注がれたものなんだろうと思った。

しかし難解だ。もっとフランス語を勉強すればよかった。アート恐るべし。

 

MY TATTOO TOUR 其の七につづく

 

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