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2017.05.06 Saturday

MY TATTOO TOUR 其の四 「フランス編其の二」

フランス編其の二

 

「ボルドーでゲストワーク」

lhommeinvisible(ルホーム・インビジブル)

自分がボルドーにて拠点とさせていただいたスタジオ。

マチューやミシェルが在籍しているタトゥースタジオだ。

スタジオは綺麗で、あたりまえだがヨーロッパって感じだ。
音楽はレコードプレイヤーでかけているためA面が終われば手が空いている人が
盤をひっくり返しにいく、というシステム。たまにお客さんがレコードかけたりするのだが
超メランコリックなSEかけたりして、店内みんなキュンってなったりしたのは面白かった。


玄関。レタリングはアーティストKUB(クビ)氏によるもの
 ボルドーというか、フランスの人たちはとてもタトゥーが好きだ。
偏見は少なく、レストランのオネエちゃんやスーパーのレジ係や、お年寄り、
自分に対応した税関の職員までタトゥーを入れている。
日本しか知らない自分はとてもびっくりした。

スタジオで絵を描いていたときには通行人のおじいちゃんや子供達が
「今日は何描いてるの?」とかいって見に来たときは
フランスすげえなあって思った。


ブース
自分はMONARCH!ツアーで留守中のミシェルのブースを借りた。メルシーミシェル。
ミシェルの趣味でGISMやコラプテッドやDISCLOSEのポスター、
さらにOSAKA DAGGERS、CHOPPERのデッキ、日本ばっかや、やるなあミシェル。


ボルドーでの仕事
ボルドーでは個展の効果もあってか、なんと毎日たくさんの仕事があった。
はじめは診療ベッドやイスとか、
その他細々とした事になかなか馴染めず
日本の仕事のようにスムーズにいかなかったり、
言い訳はできない職業だが、ゲストワークの経験が少ないとなかなか大変ってのは分かった。
当初は思うより時間がかかってしまったりだったが、
要領を掴めば徐々に慣れてくる。
和柄が多い。あたりまえだ。
お客さんと話するのは楽しかった。
おみやげくれたり、手作りのパンもらったり、
ボルドーのひとはホント親切だった。

オーナーで彫師のマチューはかなり地域に密着していて、毎日色んな人達が彼を目当てで訪れる。
そんな忙しいさなか、ブッキング、スケジュールをマチューは綺麗に管理してくれていて有難い。
おかげで毎日充実していた。毎週月曜日から土曜日まで仕事して
そしてスタジオは日曜日は休み。これもびっくり。
日本でも「日曜まで働くとか、ナイわ。」とか言ってたな。

 

ルホーム・インビジブルのアーティスト
タトゥーを純粋にアートだと捉えている人はボルドーでは多く感じられた。
メッセージ、ファッション、習慣、伝統ってのを
受け手側がアートと位置付けれるチカラを強く感じる。

この界隈だと、デザインもカラーを抑えて、
ヨーロッパモダンであったりシンプルなデザインを好む人が多い。
そしてタトゥーアーティストはマチューや、ミシェルもしかり、 
既存ジャンルに捉われない絵柄を好み、
各自のスタイルを持っている傾向が見られるように思う。


Matthieu(マチュー)のアートワーク
マチューが描くモチーフは狐が多い。
モノクロで仕上げる事が多く、
ソリッドなラインが竹ペンの様なタッチ、
かなり特徴的な画風だ。
マチューのバックボーンにあるのはグラフィティー・アートであり、(US産の気配は全く見えないが)
そして二児の父で、二人の子供と一緒によく絵を描いていた。
タッチはどこか優しくて、暴力的威圧的な部分は全く見えない。


MICHELL HAMMER(ミシェル・ハマー)のアートワーク

ミシェル・ハマーなんかはブラックメタルのボールドアートワークや、lawパンクのイラストだったりする。
マチューと違いネガティヴなモチーフが多く用いられたりするが、
コミカルかつシニカルで描かれていてマチューと同様に暴力的な匂いは全くない。

ルホーム・インビジブルの二人のアーティスト、
両氏ともにプリミティブにアートをタトゥーにて実践している印象を受ける。
そしてその土壌がボルドーにはあるのが感じられる。
だからこそ両氏はタトゥー、刺青のカテゴリーだけで片付けない価値観を持っているし、
2人とも好きな事をやりまくってるためか、誰とも比べようがない。
そしてその立ち位置故か、
二人とも他人への評価、リスペクトを忘れない。

日本の伝統刺青には表立ってアート性を打ち出しているものは多くはない。
表現の根底にあるのが「粋」もしくは「雅」であろうが、
より伝統的で職人の精神性みたいなものを含めて扱う風潮があるし、
隠す事に美徳が。アートとしての評価より職人としての評価が上回る事もしばしば。

しかし日本の刺青は大衆文化で始まったにせよ、
習慣的なものでは決して無い。(誤解を恐れずに書けば)
施す側や愛好家らが自分らで価値を位置付けたところで、
無条件にアートとしての評価が受けられるのも良い事だと思う。

Matthieuと (photo by Nathalie Kaid)
外から捉えられても、そこにある様式美を感じとってアートだと評価されているのなら、
そりゃアートなんすね。
ボルドーの人たちが日本の刺青をとても評価しているのが、
なんか先人の追体験をしたような気持ちになった。

わずか数週間でしたけど本当に有難うございました!
お世話になりました!

MY TATTOO TOUR 其の五につづく

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